10月の「ふれあいブックカフェ」

10月8日ふれあいブックカフェを開催しました。参加者は13名でした。

今月は朗読サロン<ひととき>所属の生野公子氏が加藤多一作「馬を洗って・・・」を朗読してくださいました。

北海道生まれの著者が北海道の大自然を舞台に、馬への愛情、家族内葛藤、戦争の爪痕を盛り込んだお話。ソンキと名付けられた3本白の馬を出征前の兄が川で洗うシーンから始まる。「3本白」とは3本の足首が白く、不吉として古来忌み嫌われており、父親はことあるごとにソンキに乱暴をするが、これには理由があり、妹が馬に蹴飛ばされ死んだり、ソンキをかわいがっていた兄が出征したりとよくないことが続いた。そして戦地から帰った兄がソンキに蹴飛ばされて死んだ。しかし、その後母の手紙で兄の死は自殺だったと・・・。

 朗読中にバックミュージック(透き通るような和笛の音色)が効果的に流されて、情景を思い描くことができ心にしみわたりました。そして会話の部分は台本を見ないで話しかけられ、感情がストレートに届きました。

 朗読後、乗馬歴17年という生野さんの馬に関するお話を伺い、より物語中の馬に対する理解が深まりました。また、3年後に30周年を迎える朗読サロン<ひととき>に開設当初より参加されてきた生野さんの‘朗読の極意’も伺いました。読みたい!聞いてもらいたい!に始まる。そして作品の良さと練習量に比例して朗読の質が決まるので、まずは黙読から音読へ100回は読むのよと、あっけらかんとおっしゃった。参加者の中で朗読の練習を始めたばかりの人たちの胸にズシーンときました。

11月は、読んだ本の紹介、12月は絵本とピアノのコラボレーションを予定しています。引き続きの皆様のご参加をお待ちしております。

玉ちゃん図書室

「本でひろがる温かい輪」 2019年に玉川学園地区社会福祉協議会が行った「わが街くらしのアンケート」より、地域住民の要望に応え、図書室という場を通しての子育て支援、居場所づくり、世代を超えた人の交流を主たる目的として発足した玉ちゃん図書室事業です。「きんじょの本棚」ともコラボしています。 開室日: 毎週水曜、土曜 10:00〜16:00

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