7月のブックカフェ

9日(水)は定例のふれあいブックカフェの日でした。暑さの中10名の方が汗をかきながら坂道を登って集まりました。図書室内はクーラー、扇風機、団扇に扇子などを総動員して火照った体をまずは冷まして…(フーッ!)、冷たい麦茶でのどを潤してからスタートしました。

今月は、図書室にある本と映像を楽しむ会でした。浅田次郎著「母の待つ里」新潮文庫 2024年(単行本での出版は2022年)は先ごろNHKBSでドラマとして4回にわたり放送されました。その中から小説でも最初に登場する会社社長の松永徹の40年ぶりの里帰りを視聴しました。

この物語は、富裕層向けのカード会社(年会費35万円)が企画する‵ふるさとをあなたに′という一泊二日50万円の旅という奇想天外な設定です。カード会社と契約した高齢化が進むさびれた東北の村がその舞台。80歳を超えた一人暮らしの老婆が母親役でお寺や酒屋、村の住人もキャストとなって、村を挙げて松永の幼少期からの個人情報をもとに、生家を再現。東北訛りが巧妙で主人公松永徹は本当に里帰りした気分・・・否、それを超えて本当の母の懐に入った感情に満たされる。架空の経験と解しながらも、都会でのマンション暮らし、独身、多忙な社長業とは全く切り離され、心を揺さぶる母の‵もてなし′は、松永に息子として母親への懺悔と思いやりの行動へと誘う。

小説では、この後松永にとって2回目のふるさと訪問や他に三人が娘や息子としての里帰り、そして最終章はこの‵ふるさとをあなたに′の企画が突如中止となります。その意味するところや、息子・娘たちがとった行動などが展開されます。気になる方は是非「玉ちゃん図書室」に本がありますのでお読みください!

この後のフリートーキングでは、ふるさとへの郷愁は親が生存していればのもので、自分が子供や孫を持つ身となった今はあまり感じないという方が多かったのは、ちょっと予想外でした。そのためか話は町田周辺や玉川学園がどんなに開発されてきたかという話で盛り上がり、皆さんの郷土愛の熱さを感じさせられました。小田急沿線が私たちのこころにふるさと愛をもたらしていることも再確認できた幸せなひとときでした。💕😊

話が盛り上がり写真を撮るのをすっかり忘れていました!🎞️

次回、8月の「ふれあいブックカフェ」はお休みします。9月は定例どおり第2水曜日開催します。9月は久しぶりに各自読んだ本の紹介を予定しています。夏休みの間に是非涼しい場所で好きな本を読んでご紹介いただけたら嬉しいです。では、9月元気にお目にかかれるのを楽しみにしています。 

玉ちゃん図書室

「本でひろがる温かい輪」 2019年に玉川学園地区社会福祉協議会が行った「わが街くらしのアンケート」より、地域住民の要望に応え、図書室という場を通しての子育て支援、居場所づくり、世代を超えた人の交流を主たる目的として発足した玉ちゃん図書室事業です。「きんじょの本棚」ともコラボしています。 開室日: 毎週水曜、土曜 10:00〜16:00

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